2013年10月27日日曜日

クロアチア旅行記④ 大雨のプリトヴィッツェ~サモボル

今日はプリトヴィッツェ2日目です。
昨日はあんなにきれいなエメラルドグリーンの湖を見ることができたので、
2日目も期待が高まります。
しかし・・・
今日の天気予報は曇り~雨。
何とかお天気がもってくれることを祈りながら、
上湖群回りに出発です!




















ところが案の定、電動バスで移動している最中に雨が降り出し、
何だか風も強くなってきました。




















雨はどんどん降り続きます。




















昨日、水面近くにいたマスは、みんなどこかへ行ってしまい、
見かけたカモも、すっかりびしょ濡れになっていました。




















滝はたくさんの雨水を集めて、ごうごうと流れ落ちています。




















私たちは、カッパに雨傘を差し、ある程度の防寒対策もしていたのですが、
昨日とは打って変わった厳しいハイキングになってしまいました(涙)。
けれどここは念願のプリトヴィッツェ!
弱音を吐かずに回ります。




















ようやくゴールまであと少し!というところで、
まさかのハプニングが私たちを待っていました。
落雷があったのか、大きな木が折れて、
ボードウォークが寸断されているではありませんか!!
しかし、ここから引き返す体力はもう残っていません。
途方に暮れてみんなで立ち尽くしていると、
ひとりのおじさんが先頭を切って、何とか倒木の上を乗り越えました。
そこからはみんなで協力して、この難所を突破。
無事にゴールまで辿り着きました~。
(足を滑らせたら湖にドボンだったので、本当に冷や冷やしました。)




















これでプリトヴィッツェとはお別れです。
2日目も晴れてくれたら最高だったのですが、
大雨のプリトヴィッツェは、また別な意味で思い出に残りました。

ホテルで休憩して冷えた体を温めていたら、
いつもの運転手のおじさんがお迎えに来てくれました。
そしておじさん曰く、
「ザグレブ近くの美味しいケーキがある町に寄ってみないか?」と。
この言葉を聞いて私はピーンと来ました。
きっと「サモボル」に違いないと。
なので嬉しくて二つ返事でお願いしました。

おじさんの車はプリトヴィッツェを後にし、2日前に来た道を引き返します。
しかし途中からは、地元の人しか通らないような山道を進み・・・
「ここはワインロードだよ。」
と言うおじさんの声に窓の外を見ると、広大なぶどう畑が広がっていました。




















眺めのいい高台では、車から降りて小休憩もしました。




















こういった景色は、おじさんが連れてきてくれなければ、
目にすることはなかったでしょう。
観光地とはひと味違う、クロアチアの別の顔を見ることができた気がして、
私たちはほっこりと温かい気持ちになりました。

さてさて、そんな楽しい寄り道をしながら、
車は「美味しいケーキがある町」に到着。
やはり「サモボル」でした。

「サモボル」はガイドブックにも載っていて、
私たちがクロアチアに来て最初に滞在した首都ザグレブから
車で30分ほどのところにある小さな町です。
『サモボルスケ・クレムシュニテ』というスイーツが有名だそうで、
「食べてみたいな~。けど今回の旅行では無理だな~。」
とあきらめていたのです。
まさかそのサモボルに来れるとは!!

こちらがその『サモボルスケ・クレムシュニテ』。
パイ生地でサンドされたふわふわのカスタードケーキです♥


















ボリュームがあるように見えますが、卵の香りがして優しい味なので、
ペロリと食べてしまいました。
美味しかった~♥

サモボルは小さい町ですが、古きよきクロアチアが残る町といわれています。

























確かに中世の面影を残す、のどかな街並ですね。
爽やかな青空も見えてきましたよ。




















聖アナスタジア教会は町のシンボルになっています。

























美味しいケーキを食べて、かわいい町を散策して・・・
おじさん、「サモボル」に寄ってくれてありがとう~!!!

そのあとはザグレブに戻り、夜21時過ぎの飛行機で最後の滞在場所、
ドブロブニクに向かいました。
ドブロブニクは「アドリア海の真珠」とうたわれる街。
どんな景色に出会えるのか、楽しみですね~。

2013年10月13日日曜日

クロアチア旅行記③ プリトヴィッツェ湖群国立公園

今日は早起きして、心待ちにしていたプリトヴィッツェ湖群国立公園へ向かいます。
昨日と同じく、ホテル「リージェント・エスプラネード・ザグレブ」の朝食を堪能したら、
チェックアウトしてロビーで送迎の車を待ちます。

























お迎えは朝8時の予定。
しかし、予定時間を過ぎてもそれらしき車は現れず・・・
少し不安になるものの、「まぁ海外だし、こんなものでしょう」、と呑気に待っていたら、
来たときに空港からホテルまで送ってくれたおじさんが、
「遅れてごめんよ~」と言いながらやってきました。
おじさんは軽々と荷物をトランクに乗せてくれて、いざ出発です。




















実は今回のクロアチア旅行、フリー旅行なので個人手配でもいいかな、と思っていたのですが、
そうなるとプリトヴィッツェへの移動が公共のバスになってしまいます。
7月8月のハイシーズンは外れていますが、まだまだ観光客の多い9月。
口コミなどをみると、プリトヴィッツェからの帰りのバスがすごく遅れたとか、
満員で乗れなかったとか・・・
そんな事態を避けるために、今回は送迎のある旅行会社さんにお願いしたわけです。
結論から言って、これが大正解でした。
途中でトイレに行きたくなったときも、助かりました~(汗)。


ザグレブからプリトヴィッツェまでは2時間半くらいの道のりです。
おじさんが「ちょっと休憩しよう」と言って、車を止めてくれたのは、
プリトヴィッツェの30kmほど北にある、ラストケ村という小さな水辺の村。



















おとぎ話の舞台のような素朴な風景が人気です。



















少し散策をしたら一路プリトヴィッツェへ。
予定ではそのままプリトヴィッツェのホテルへ向かう予定でしたが、
ここでおじさんのサプライズが!
「少し時間があるから、プリトヴィッツェの湖をother sideから見せてあげるよ」と。
車はぐるぐると細い山道を進み、小さな駐車スペースに停車。
「え~?どこだろう?」と思いながら、おじさんのあとを追って、少し歩くと・・・
 
 
そこは、エメラルドグリーンの湖を高台から臨むことのできる、まさに絶景スポットでした!!



















すっかり感激している私たちを見て、おじさんもちょっと得意気でした。

それからホテルへチェックイン。
私たちが泊まるのは、プリトヴィッツェ内にある3つのホテルうちの1つ。
ロッジ風の素朴さが味わえる「ホテル ベルビュー」です。



















1番リーズナブルなホテルとあってお部屋は狭めですが、
水回りを除けば(笑)、思ったより小ぎれいでした。
ただ、ドライヤーがないのは要注意ですね。
私たちは念のため持参していたので良かったです。



















では荷物を置いたら、プリトヴィッツェ湖群国立公園のハイキングに出掛けましょう~!
プリトヴィッツェ湖群国立公園は、切り立った峡谷に16の湖と90以上の滝が点在する
クロアチアの人気観光スポットで、 世界自然遺産にも登録されています。
広い公園内は、ボードウォークや林道が整備されていて、
電動ボートや電動バスも動いており、
入園料を払えば自由に利用して移動することが出来ます。
まずはボートでP1→P2→P3と湖を渡りました。
そこからこの日は下湖群を回ります。



















石灰岩層を通り浄化された湖はびっくりするほど透明度が高く、
たくさんのマスが悠々と泳いでいました。




















言葉にならないくらいきれいなエメラルドグリーンの湖です!



















豊かな森の中、湖と滝の自然美を堪能しながら遊歩道を歩きました。
ほんとに癒やされます~!

道端にはピンク色のシクラメンが、そっと咲いていました。
























最後はどんどん登って、展望台から下湖群を眺めました。
よくポストカードにも使われている眺めです。
あそこを歩いて来たんですね。



















ST1に辿りつき、これで今日の下湖群散策は終了です。
電動バスでホテル近くのST2まで移動し、ひと休みしました。
私はカプチーノとクロアチアの伝統クッキー、
パプレニャク(ちょっとスパイシーなペッパークッキー)です。



















その日の夜は、ホテルのすぐ近くの「レストラン・ポヤナ」で名物のマス料理をいただきました。
湖にたくさん泳いでたマスなのかなぁ。
グリルとマリネ、どちらもとっても美味しかったです。



















明日はプリトヴィッツェの上湖群を回ります。
天気予報は雨だけど、何とかもってくれるといいな…。

2013年10月5日土曜日

クロアチア旅行記② ザグレブ観光

昨日の夜は、移動疲れでぶっ倒れてしまいました。
今日から本格的な観光ですが、大丈夫でしょうか?!

少し遅めに起きて、ホテルの朝食に向かいます。
チーズやハムの種類が多く、生野菜もありました。



















おいしそうだったので、ついつい取りすぎてしまいました・・・。



















お部屋に戻って少し休憩したら、体調もよさそう!
というわけで、クロアチアの首都、ザグレブ観光に出発です。

ザグレブの見どころは中心部に集まっています。
大きな街ではないので、ホテルから徒歩でも回れますが、
私たちはバスやケーブルカーとも共通になっている、
トラムの1日チケットを40Knで購入しました。
チケットはTISAKなど街中にあるキオスクで購入できます。




















チケットを無事購入したら、ザグレブ中央駅前からトラムに乗って、
観光の中心、イェラチッチ広場に移動します。
青いトラムは近代的で便数も多く、スムーズに移動することができました。




















広場にはクロアチアの民主化に大きな影響を与えた総督であるイェラチッチの像が建っており、たくさんの人であふれていました。
このイェラチッチ広場を拠点にして、街歩きスタートです。

























まずは坂道を少し上って「石の門」。
かつての大火災でも聖母マリアの肖像が無傷であったことから奇跡が信じられ、
門の中に礼拝堂があります。
真剣にお祈りをしている人たちが並んでおり、そ~っと通り抜けました。

























そこから坂道をさらに上ると「聖マルコ教会」が見えてきました。
屋根のモザイク模様がかわいい、ザグレブのシンボル的教会です。




















気が付くと、ゴルニ・グラードの丘に出ていました。
見晴らしがよく、気持ちいいです~。
丘とふもとは短いケーブルカーで結ばれていて、その所要時間は30秒ほど。
トラムの共通チケットで乗れるので、私たちも後で乗ってみました。




















とここで、お土産物やさんを発見!
友人に「マグネットを買ってきてほしい!」と強く頼まれていたので、
忘れないうちに。
どれにしようかな~。




















マグネットを買いながら、私たちはこの場所で正午になるのを待っていました。
お目当てのものがあったのです。
それは・・・ロトルシュチャク塔から打ち鳴らされる大砲の音を聞くため。

























塔では、1877年から毎日正午に大砲の音が鳴るそうで、
以前テレビで見たときは、子どもたちが大騒ぎしていました。
そしていざ正午になったとき、
ドカーン!!とものすごい音がして、鼓膜が震えました!

正午の知らせを聞いたあとは、ドラツ青果市場に急ぎました。
ドラツ青果市場は、クロアチアの各地から集められた新鮮な野菜や果物、
地方の特産物などが売られているのですが、
お昼過ぎから店じまいが始まるというのを聞いていたのです。
この日は日曜日だったこともあり、市場に着くと、少しずつ店じまいが始まっていました。
けれど赤いパラソルがたくさん並ぶ露店は、見て回るだけでも楽しい気分になりました。

























野菜も色鮮やかでおいしそうです。

























お花を売っているコーナーもありました。




















この日のお昼は、ドラツ青果市場の近くのオープンカフェで簡単に済ませたのですが、
午前中、親切に話しかけてくれたザグレブ市民のおじさんが、
「見逃すな~!」と言っていた軍隊の行進を、ちょうど見ることができました。




















午後からは、「聖母被昇天大聖堂」に。
2つの尖塔がそびえたち、ザグレブのランドマークになっています。
片方の尖塔は修復中でした。

























その内部の壮大さに感動した後は、大聖堂前のベンチでちょっとのんびりしました。
こんな時間の過ごし方って贅沢ですね~。




















ひと休みしたら、大聖堂近くのバス停Kaptolから106番のバスに乗って、
「ミロゴイ墓地」を目指します。

























ミロゴイ墓地は、ザグレブ市内の多くの建築を手掛けたヘルマン・ボレーの設計で、
「ヨーロッパでもっとも美しい墓地」とも称されているそうです。
そんなことを聞いたら、訪れないわけにはいきませんよね。
バスに乗り中心部からは少しだけ離れているので、ちょっと心配でしたが、
迷うことなくミロゴイ墓地に到着しました。
入り口のドームは蔦が絡まる趣のある外観です。

























そして、ず~っと続いているアーチとモザイクの床。
ここが墓地であることを忘れてしまいそうな幻想的な空間でした。




















静かな時間の流れを感じていたら、かわいらしい白黒の子猫を発見しました!
(残念ながら、人見知りのご様子)




















それから来たときと同じようにバスで大聖堂まで戻り、
そこからはズリンスキー広場、ストロスマエル広場、トミスラヴ広場と
徒歩で抜けて、一旦ホテルへ帰りました。

























さてさて、ザグレブでの晩ごはんは何にしましょうか?
ザグレブはクロアチアの中でも内陸にあるために、
お魚よりもお肉料理がおすすめだそうで、
ガイドブックにあった郷土料理レストラン「スターリ・フィヤケル900」に行ってみることにしました。
こちらがサルマ(Sarma)というロールキャベツですが、
塩漬けして乳酸発酵したキャベツでつくられているため、結構酸味が強かったです。
確かに日本にはない味ですが、これぞ伝統料理!といった感じでした。

























お腹も満たされたら、夜の街並を楽しみながらホテルへ帰ります。




















ザグレブの街は、想像していたのよりもうんと良かったです。
中世の時代へ迷い込んだような素敵な街歩きでした。
明日は早起きして、世界遺産のプリトヴィッツェ湖群国立公園へ向かいまぁす。